◆『献茶祭』◆

献茶祭は約400年前(天正15年(1587年)10月1日)に 豊臣秀吉公が北野天満宮で千利休・今井宗久らをして催した「北野大茶湯」(きたのおおちゃのゆ)を縁にして、 毎年12月1日に神前にて献茶の神事が行われます。

京都の和菓子店の同人会「菓匠会」は献茶祭に毎年協賛し、 絵馬所で会員一同心を込めて創作したお菓子の展示を行っています。今年(平成22年)の菓題は「暖」で、多くの参拝客で賑わいました。

千利休と秀吉にまつわる話題を一つ。元奈良教育大学学長で同大名誉教授の赤井達郎先生の「京菓子−意匠と銘」と題する 講演会(平成22年10月8日 於京都アスニー)でのお話。
千利休がどのようなお菓子で客人をもてなしたか、多い順に、
    @ふ(72会) A栗(55会) Bいりかや(15会) Cこぶ(7会)
    Dやき餅・とうふ湯葉(各5会) E柿・煎餅(各4会) Fおこし米・あぶらもの(各3会)
    G薄皮・あこや・ごぼう・ざくろ・さざえ(各2会) H羹・こんにゃく・たはらこ(各1会)
    (天正18年)
との記録があります。このうち秀吉には常に煎餅をお出ししたとか。 秀吉が煎餅を好きだったのか?秀吉には煎餅程度がお似合いだと思ったのか?色々考えられます。


北野天満宮

絵馬所(京都市指定有形文化財)

今年の菓題「暖」

会場の様子

亀屋陸奥「ほのぼの」
(H22/12/1)